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黒澤明監督映画・勝手にランキング!(全30作品一覧)

こんにちは、黒澤明.comです!

長年に渡り黒澤明監督の映画全30作品を繰り返し観ています。

とはいっても1回しか観ていない作品もあるのですが…(汗)

私が黒澤映画とであったのは、1980年代後半の20歳前後の頃のこと。

我が家の近所にレンタルビデオショップTSUTAYAが開店したことがキッカケ。

何気なく、ショップで手にした『椿三十郎』がキッカケとなり黒澤明映画のトリコとなりました。

この記事では、黒澤明.comの独断と偏見で選んだ『黒澤明映画 全30作品ランキング』をご紹介します!

 

黒澤明.comが選ぶ黒澤映画 5位~1位

 

いきなりですが!!(楽天カードマン調)

黒澤明.comが選ぶ黒澤映画TOP5をカウントダウン形式で発表します!!

あくまでも個人的な独断と偏見でランキングをつけています。

あなたの意見と食い違う結果になってしまったとしても、悪しからずm(_ _)m

 

第5位 隠し砦の三悪人

 

様々な映画ジャンルを幅広く楽しめる黒澤作品ですが、私が一番お気に入りなのは2時間未満でサックリ観れる痛快時代劇もの。

本作はその中でもストーリーがテンポ良く進行し、アクションとコメディがふんだんに盛り込まれて頭空っぽで最初から最後まで楽しめる正に娯楽作品。

何より登場する主要キャラクタ全員が魅力的。

お決まり三船敏郎が扮するは剣の腕が立つ侍・真壁六郎太。

どこか秘密めいた美貌の雪姫は闊達なところも魅力的。

そして作品に小気味よいコメディのエッセンスを加えてくれる太平と又七。

半世紀以上前に作られた作品なのにキャラとテンポが抜群だと、ここまで見入ってしまうのかと驚きます。

有名な話ですから皆さんご存知かもしれませんが、ハリウッドの巨匠ジョージ・ルーカス監督は本作が着想の一部になって名作『スター・ウォーズ』の製作を始めたそうです。

スター・ウォーズで有名な『あのキャラ』のモチーフも実はこの作品に登場します。

どの登場人物がモチーフとなったのか探しながら観ると本作の面白さが倍になるかもしれません。

 

関連記事>>>当サイトの『隠し峠の三悪人』個別記事はこちら

 

第4位 七人の侍

 

映画好きなら一度は聞いたことがあるタイトルで、黒澤監督の代名詞とも言える作品。

1954年公開の「七人の侍」は、映画黄金期だったこともあり、かつてない超大作となりました。

戦国時代、田畑を荒らし略奪の限りを尽くす野武士を退治するために、貧しい百姓たちに雇われた“七人の侍”たちの戦いをつぶさに描いた物語です。

日本のみならず、世界中の映画界に多大な影響を与えた傑作でした。

キャラクターの素晴らしい描写と構成、そして展開は実に207分という時間の長さをも超越します。

それまでの時代劇とは異なる“リアル”な時代考証など、黒澤監督の“完璧主義”が画面からほとばしるような作品です。

 

関連記事>>>当サイトの『七人の侍』個別記事はこちら

 

第3位 蜘蛛巣城

 

戦乱の時代を生きる武士・鷲津武時は他の武士同様に権力への渇望を持っていた。

ある日、森の中で出会った怪しい老女から予言を聞いてから鷲津の人生は次第におかしくなっていく。

作品のベースとなったのはシェイクスピアの『マクベス』。

実はマクベスは、映画の題材としては人気の作品です。

映画に限らず演劇でもマクベスをベースにアレンジを加えた作品が多くあります。

私も、そんな映画や演劇をいくつも観てきましたが、黒澤監督のマクベスが群を抜いていると思います。

どこが良いかというと、無駄や隙が無いところ。どの演出も流行りだからという理由で使われているものはありません。

また、ライティングも素晴らしい!

白黒映画の強みを生かしたコントラストの効いたライティングは、どこか気味が悪く作品の雰囲気を作るのに一役買っています。

一番分かりやすいのは鷲津があやめた人間の霊が現れるシーンでしょう。

現代のフルカラーな映画じゃこの雰囲気は出せないですね。

老婆の不気味な予言が次々と的中していくシーンも怖い怖い、実際に起きた事件の方が予言よりも数段凄惨なのも恐怖を倍増させます。

原作の恐怖シーンを映画にすると『ひどくチープだな』とガッカリすることが少なくないですが、本作に関しては心配いりません。

さすが黒澤監督、原作の恐怖を見事に表現しています。

話題にもなったラストシーンも見逃せません。

実際に三船敏郎に実物の矢を射かけさせたのですから画面から伝わる緊迫感が違います。

これは観た人間にしか分からないと思います、言葉じゃ伝わりませんね。

一歩間違えば命の保証はない、その恐怖が三船の目から感じとることができるのです。

あの目は他の芝居では見られないものですから是非一度本作で御覧になってください。

 

関連記事>>>当サイトの『蜘蛛巣城』個別記事はこちら

 

第2位 用心棒

 

荒んだ宿場町に飛び切り腕の立つ浪人がやってくる。その男の名は桑畑三十郎。

おりしも権力闘争の真っ最中で、町は2つの勢力に二分されていた。

桑畑は否応なしにこの争いの渦中に引きずり込まれるのだった。

この映画はキャラクタの濃さが尋常じゃない!

観た人間の記憶に焼き付くほどのインパクトで、その後の娯楽作品には似たようなキャラクタが量産されることになります。

何者なのか誰も知らず、剣を振らせたら敵う者無し、切れ者で最後には相手の裏をかく、こんな主人公のベースにあるのは本作の桑畑です。

他の登場人物も印象的な癖者揃い。

ちょんまげなのに首にスカーフを巻き、拳銃を操るという世界観崩壊しかねない渡世人も出てきます。

ちなみに拳銃を操る渡世人は仲代達也が演じています。

そして端役のヤクザの皆さんも熱演がひかり、一人ひとりが個性的です。

印象的だったのは身長2メートルの大男、ドデカイ木槌を振り回します。

ベースに西部劇があって、そこに時代劇をぶち込んだのか、それともその逆か?

いずれにしても、この2つの融合は見事に成功しました。

本当に黒澤監督の飽くなき探究心はこのころから健在だったんですね。

 

関連記事>>>当サイトの『用心棒』個別記事はこちら

 

第1位 椿三十郎

 

『黒澤映画とうえば、七人の侍が1番だろう!?』とお考えの方は圧倒的に多いと思うのですが…

完全に独断と偏見でこの映画を一番に選びました。

黒澤映画に初めて出会ってから、35年。

実は、私が初めて観た映画が、この作品です。

そして、それ以来、椿三十郎を50回以上は視聴しています。

もし、黒澤映画を初めて観る方がいらっしゃいましたら、この映画から観ることをお勧めします!!

さて、この作品、公式発表はありませんが実際のところ『用心棒』の続編として受け止められています。

『用心棒』同様、本作も三船敏郎演じる浪人が登場し、訪れた地で厄介ごとに巻き込まれます。

プロットだけ見るとコテコテの時代劇ですが、これが面白い!

前作で見所だった剣劇の要素は抑え目で、代わりに知略を使った裏のかき合いが楽しめます。

仲代達也も前作・用心棒に引き続き出演しています。

この作品では家老の右腕としてアレコレ企てる男・室戸を演じています。

そして本作一番の見所は映像、印象的なシーンが盛り沢山です。

椿を使った演出で登場人物の運命を描いた映像や、目にも止まらぬ立ち回り、そして本作を知らない人間でも目にしたことがある最後の三船vs仲代の真剣勝負と一度観たら忘れられないシーンが随所にあります。

無論、脚本の面白さや、大胆かつ考え抜かれた構図など、黒澤映画のエッセンスが惜しみなく注がれています。

珠玉の作品と言っていいでしょう。

もしかしたら、今ままで観た映画の中で、一番好きな作品かもしれません!

 

関連記事>>>当サイトの『椿三十郎』個別記事はこちら

 

黒澤明.comが選ぶ黒澤映画 6位~11位

 

黒澤明.comが選ぶ黒澤映画 6位から11位を発表します!

第6位以降は順位の高い順に発表していきます。

まだまだ名作が沢山ありますよ!

 

第6位 羅生門

1950年公開の「羅生門」は芥川龍之介の小説「羅城門」と「藪の中」を原作に、オリジナルの解釈と演出を加えた作品です。

翌年のヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞するなど、黒澤監督は当時の日本人としては破格の高い評価を受けました。

 

とある殺人事件について、食い違っていく人々の証言。

人間の醜悪さを追求する物語は、時代劇の様相を呈しておりながら、現代にも通じる人間の闇を描いた秀逸な作品となっています。

モノクロの画面の中に現れる女優・京マチ子の瑞々しい美しさ、そして三船敏郎演じる多襄丸の荒々しい風情がとても新鮮で、見る者の心を捕えて離さない魅力があります。

その“光”と黒々とした“闇”を巧みに使い分けた演出も見所です。

 

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第7位 悪い奴ほどよく眠る

 

1960年公開の「悪い奴ほどよく眠る」は企業の汚職をテーマにした作品です。

父親を殺された男が、その復讐を試みる姿に鋭い社会批判を絡めて描いていました。

本作は東宝から独立し、黒澤プロで制作した最初の作品であり、当時の黒澤監督がやりたかったことを追求した作品でした。

今に通じるセンスと、鋭いエッジの利いたサスペンス、そして意外な展開に驚愕するのです。

 

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第8位 天国と地獄

 

1963年公開の「天国と地獄」はエド・マクベインの87分署シリーズ「キングの身代金」に触発されて制作した本格的なサスペンスです。

企業の中のドロドロとした人間模様と権力闘争、そして取り違えられて誘拐されてしまった幼い子供の運命という心臓が鷲掴みにされるような展開を緻密に、素晴らしいスピード感で描いています。

三船敏郎の老獪(ろうかい)さを滲ませた権力欲に歪む表情や、まだ随分と若かった山崎努の切ない恨みに揺れる芝居、そして香川京子の品のある風情など、画面の端々にまで緊張感がみなぎる作品で、鬼気迫るものがありました。

黒澤作品ならではの社会へのメッセージ性もあり、単なるサスペンス映画で終わらないのも本作の魅力のひとつ。

タイトルの『天国』『地獄』そえぞれが何を意味しているのか考察してみると面白いです。

また、これまで劇中で対立する構図が多かった三船と仲代が力を合わせて目的を達成するところを楽しめます。

 

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第9位 乱

 

1985年公開の「乱」は、黒澤監督最後の大作時代劇でした。

シェイクスピアの「リア王」をもとに、舞台を日本の戦国時代に置き換えて、ある一族が滅亡していく哀しい歴史絵巻を作り上げました。。

そのシナリオは素晴らしく、また色彩豊かな描写も見所です

結果的に、彼が監督した最後の“時代劇”となったのです。

 

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第10位 影武者

 

1980年公開の「影武者」は、戦国時代の悲劇を描いた名作であり、海外でも高く評価された作品です。

実は、この次の作品である「乱」の製作資金を得るために作られた作品だったのです。

戦国の覇者の一人であった武田信玄の死を隠蔽するため、影武者に仕立て上げられた男を中心に据え、信玄の死後、武田家が滅亡に向かう流れを描いた超大作です。

影武者の苦悩と滅びゆく流れを留められない人々の哀しみが印象的でした。

しかし、作品の本質より先に、主演俳優だった勝新太郎が突然降板するなどスキャンダるの方が大きく語られ、無事クランクアップされるまでが本当に大変だったともいわれています。

 

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黒澤明.comが選ぶ黒澤映画 20位~11位

 

黒澤明.comが選ぶ黒澤明映画ランキング 11位から20位を発表します!!

第11位 赤ひげ

 

1965年公開の「赤ひげ」は、原作者の山本周五郎氏自ら認めた圧倒的な完成度、そのヒューマニズムと愛情あふれた人々の姿に、誰もが涙する傑作です。

若い医師(加山雄三)が小さな医療所で「赤ひげ」と呼ばれる医師(三船敏郎)の弟子となり、その背中を見て真の“医師”として成長していくという物語です。

実は、三船敏郎が出演した最後の作品であり、その存在感は他の追随を許さないものがありました。

その殆どが常連というオールスターキャストで、制作費のために監督自ら自宅を売ったというその気合が画面から静かに滲む、全盛期の最期を飾る大作となりました。

この話だけ聞くと『硬そうな話だなぁ』と思われるかもしれませんが、三船演じる赤ひげと悪漢との派手な立ち回りが随所にあるので退屈せずに最期まで観られる娯楽作品ですよ。

 

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第12位 生きる

 

また大衆を皮肉っているとか、公務員叩きかとか、主人公の滑舌が悪いなどなど色々不満を耳にすることもある作品ですが、それを吹き飛ばすメッセージ性も持ち合わせています。

まず、あの有名なブランコのシーン、白黒作品ながら夕やけの美しさにはただただ感動です。

つまずくこと無く人生を送ってきた定年間近の公務員である主人公。

突然余命いくばくも無いことを医師から知らされ、どこか自分の人生に物足りなさや疑問を感じてしまう。

劇中、生きることの意味を問いかけるように奔走する主人公。

終盤、寒々とした冬の公園でブランコに腰をかけ、呟くように歌い出します。

主人公の顔はすがすがしく、充実感すら感じられます。

こうありたいと思うような、素晴らしいシーン。

それと同時に『生きていることを実感するのは簡単なことじゃないよ』戒められた気にもしました。

 

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第13位 どん底

 

演技力ある出演者たちによる芝居合戦が楽しめる作品。

芝居好きの私がたまらなく好きな作品で、見ごたえがあります。

劇中の要所で挿入される独特の間にも引き込まれる。

人が出払って空になった長屋、つかのまの静寂を置いて再び人がやってくる。

自分がそこで何気なく様子を見ているかのような不思議なライブ感がある。

最後のシーンと締め方も物悲しくも飾らないかっこよさがあります。

それが何かは分かりませんが黒澤作品の奥底で脈打つ何かを感じられる作品です。

時間があるときにじっくり考察しながら観賞したいですね。

 

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第14位 夢

 

1990年公開の「夢」は、黒澤監督の見た“夢”を8つにわけて一本の映画にまとめた作品です。

夢の世界ということで、全編通して幻想的で不思議なテイストです。

定番の重厚な時代劇などといった黒澤作品がちょっと苦手という人にお勧めしたい作品です。

監督の追い求める美しい日本の風景、情緒豊かな人々が描かれた作品です。

 

この作品は、黒澤監督のファンであるスピルバーグ監督の協力を得て制作されています。

また、映画「沈黙-サイレンス-」などで知られるマーティン・スコセッシ監督が第五話の「鴉」にゴッホ役として出演しているという嬉しいサプライズもありました。

 

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第15位 デルス・ウザーラ

 

厳しくも美しいシベリアの大自然を堪能できる作品。

厳しい環境で萌える緑が目に鮮やかな森林に、凛とした表情の白い氷原、優雅に歩く動物たち、どれをとっても雄大でちょっと日本じゃ見られない。

この大自然に黒澤監督の映像美・演出が加わるわけですから当然人を惹きつける絵ができますよ。

シベリアの大自然といえば極寒の環境からくる厳しさですが、黒澤テイストが加わるとそこに畏怖さえ感じる美しさが出てきます。

本作の魅力は自然だけじゃありません。

主人公のデルスも美しい俳優には無い魅力を感じさせます。

ストーリーの構成もデルスを魅力的に描くのに一役買っています。

デルスはシベリアの森で生活を営む少数民族であるゴリド族のハンターだ。

顔は…ハンサムとは言えない…

背も…低い…

しかもオジサンだ!

さえないデルスだが森に入ると一転、魅力全開のイイ男に見えてきます。

厳しい森を手なずけるための生きる力が彼にはあり、それが魅力の源泉になっている。

そのためか、最初に見た時はパッとしなかったデルスが物語が進むと男が惚れる男のような魅力を感じさせるようになります。

 

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第16位 八月の狂詩曲

 

田舎を訪れる孫たち、どこか『となりのトトロ』を感じさせる話の入り方。

夏になると毎年母の実家を訪れていた子供の頃の思い出が浮かび、ふと遠い故郷に想いを馳せることができた本作は、個人的には印象深い映画です。

今思うと、それも黒澤監督の狙いのひとつだったのかなと感じます。

子供や孫たちに大事なことを伝えた村瀬幸子扮するお婆ちゃんは、ザーザー降りの雨の中を長崎に向けて走り出します。

雨が降り出す前に聞こえた雷が原爆の音に聞こえたのか、お婆ちゃんが向かった先にいるのはおじいちゃんなのか?

子供や孫たちが必至でお婆ちゃんを追いかけるも次々に転んでいく。

このシーンで傘がお猪口に変わるところは黒澤監督の演出の妙に感服しました。

出演者の中にはリチャードギアもいますが、これも黒澤監督だからこそでしょうね。

本当に世界的巨匠であって、映画に携わる人間の憧れなんだと改めて感じました。

 

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第17位 まあだだよ

 

1993年の「まあだだよ」は小説家(随筆家)内田百閒とその教え子らとの交流を描いた物語です。

監督業50周年、そして30本目の監督作品でしたが、残念なことに、これが遺作となりました。

戦中、そして戦後の市民の濃やかな日常の風景を捉えたこの物語は、地味ながら心にしみる温かな空気に満ちています。

ただ市井の静かな佇まい、そして素朴な芝居が良い味を出しているともいえるでしょう。

厳しい時代にあってなお続いていた百閒先生とその教え子たちの固い絆、それを取り巻く人々の優しさ、温かさは、日本人がどこかに置き忘れてしまった大切なものを再確認させるような、静かな“癒し”を感じる作品なのです。

 

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第18位 どですかでん

 

1970年公開の「どですかでん」は、初のカラー作品です。

底辺の貧しい街で生きる人々に焦点を当てた作品ですが、その悲しみや、払しょくできないやるせなさを色彩豊かに、シュールかつユーモラスに描いています。

しかし、残念ながら、これまでの黒澤作品とあまりに違うテイストから、観る者の好き嫌いがはっきり分かれる結果となり、興行的にも成功とはいえないけっかとなりましたが、その芸術性は今もなお高く評価されています。

 

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第19位 虎の尾を踏む男達

 

映画に対する締め付けが強かった大戦末期の作品です。

勧進帳の映画化ということで義経や弁慶が登場します。

見所は弁慶を演じる大河内傳次郎の凄みと深みのある芝居、そしてオリジナルキャラクターに扮して重くなりがちな話に笑いのエッセンスを振りまいてくれる榎本健一です。

古典的作品の中に洋のエッセンスやコメディを加えるなど斬新な試みをしていますが、今見るとどれも古臭いかもしれません。

それでも当時の日本の検閲官に日本の古典をバカにしていると目の敵にされ公開が7年後になったといういわく付きの作品ですから一度鑑賞されることをオススメします。

 

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第20位 生きものの記録

 

どこか和むタイトルからは想像できないほど屈折したストーリーが展開する作品。

原爆の恐怖を、原爆に対する恐怖心にとりつかれた男をとおして描きます。

サスペンスやホラーの雰囲気もあり、見入ってしまうシーンもひとつじゃありません。

この作品も三船敏郎の演技が楽しめます。なんと70のお爺ちゃんを演じています。

原爆恐怖症を患うこのお爺ちゃんがストーリーの進行と共に狂っていく様がホラーです。

原発から逃げるためにブラジルに移住するぞと一人息巻いていた頃はまだマシで、最後には完璧な精神異常者になってしまいます。

恐怖が恐怖を呼ぶ、背中に変な汗が流れる作品です。

気味の悪さでは黒澤作品トップ3にランクインしますね。

ただ本作は反原発のメッセージが込められている作品で、劇中の三船扮する老人の言葉には今を生きる人間もハッとすると思います。

何かあったら土地から人が消えてしまう可能性がある原発関連施設をいくつも抱えているというのは、もしかしたら狂気の沙汰なのかもしれません。

黒澤監督は本作以外にも原爆をテーマにした作品を出しましたが、娯楽性の面では本作が頭ひとつ以上抜けています。

どちらか一本薦めろ言われたら本作ですね。

 

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黒澤明.comが選ぶ黒澤映画 21位~30位

 

黒澤明.comが選ぶ黒澤明映画 30位から21位です。

正直申し上げますと、ここにランキングされている作品が1~2回しか観ていない作品が多くあります…

ランキングのネタバレになりますが、初期の黒澤作品が多くあります。

 

第21位 野良犬

 

1947年公開の「野良犬」は後の刑事ドラマに大きな影響を残した作品です。

拳銃を盗まれた刑事が、その犯人を追うその物語には戦後の混乱期、そして復員兵問題といった社会的なテーマが盛り込まれています。

戦後の貧しさのどん底にある人々の描写、そして後の刑事ドラマの定番ともいえる捜査のシーンはリアルに描写されていました。

 

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第22位 酔いどれ天使

 

全盛期を支えた黒澤監督と三船敏郎とのコンビは1948年制作の「酔いどれ天使」から始まりました。

東宝ニューフェイスのオーディションで見かけた三船敏郎にほれ込んだ黒沢監督が是非にと望んで以来、三船は黒澤組の常連として活躍していくのです。

アルコール依存症の医師と、結核を患ったヤクザを軸に、戦後の日本の風俗を描いたヒューマニズムあふれる物語でした。

そんな粗野なヤクザを三船さんが演じています。

 

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第23位 醜聞(スキャンダル)

 

猥雑(わいざつ)な話ほど金になるという現代日本にも変わらない人間の卑猥さを思い知らされる作品。

でっち上げでもいいから売れればいいやという大衆紙の感覚は今も昔も変わりませんね。

 

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第24位 静かなる決闘

 

現代の感覚から見ると、主人公が戦争中の医療ミスで梅毒にかかった医者というのがイメージしずらいというか、興味が持てないというか、とにかく話に入り込めない作品です。

 

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第25位 白痴

 

黒澤監督のドストエフスキーへの愛が深すぎるためか上映時間が2時間40分にもなってしまった、時間だけ見ると超大作。

これでもだいぶカットしたようで、オリジナルは4時間以上あり前後編に分けて上映する企画だった。

監督の熱意と興行的成功が合致しなかった作品。

 

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第26位 姿三四郎

記念すべき黒澤監督の初監督作。

柔道を真面目に扱っているのか不真面目なのか評価が分かれるかもしれまんが、意気込みが伝わってくる作品です。

その後に隆盛する少年漫画もビックリのラストバトルが見所の作品です。

すっ飛んでいく志村に開いた口が塞がりません。

初期の黒澤作品の雰囲気と後期の作品を比べる際にもオススメの作品。

 

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第27位 わが青春に悔なし

 

原節子演じるエエとこのお嬢さんが、旦那ともに学生運動に巻き込まれながら、最後は大衆迎合的な人間たちにいじめられるという話。

戦後すぐの作品で、戦中の日本人をどこか批判的に描いているところがある作品。

 

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第28位 續姿三四郎

 

大好評を博した前作のその後に迫った作品。

物語の主人公は変わらず姿三四郎。

その三四郎に前作で敗れた檜垣源之助の敵を討つため、源之助にうりふたつの弟である檜垣鉄心が三四郎を求めて現れる。

近作の主人公は敵役を一人二役で熱演した月形龍之介で間違いありませんね。

 

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第29位 素晴らしき日曜日

 

黒澤作品ととしては異色のテーマである『お金に困る男女のデート』を扱った作品。

プロット自体が地味で人によっては寝てしまうかもしれません。

ただ、ラストに眠い目を見開くような映像を見ることができます。

きっと皆さん驚かれると思います。

楽しみを共有するためにもなるべく大勢で鑑賞ください(笑)

 

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第30位 一番美しく

 

大戦末期に作られた戦意高揚映画と言われても仕方ない作品。

劇中の女子工員たちの言葉や振る舞いからは美しさからも危うさや怖さを感じさせます。

黒澤監督に面と向かって『この作品について語ってください』とはとても言えない。

 

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まとめ

 

黒澤明.comの独断と偏見で選んだ『黒澤明映画 全30作品ランキング』をご紹介しました。

ランキングをまとめて初めて認識したのですが、やはり黒澤明の白黒時代の時代劇が大好物のようです。

まだ、黒澤明監督映画 全作品をご覧になっていないあなた!

今なら、VODで黒澤明監督のほとんどを無料で鑑賞できるサービスもあります。

是非、チャレンジしてみてくださいね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。m(_ _)m